命と性の日記〜日々是命、日々是性

水谷潔が書き綴るいのちと性を中心テーマとした論説・コントなどなど。
 目指すはキリスト教界の渋谷陽一+デイブ・スペクター。サブカルチャーの視点から社会事象等を論じます。
<< 「キリスト教のリアル」が記す「福音派のリアル」 | main | 巨人ファンのクリスチャンを非難して、自滅する中日ファンのクリスチャン >>
カトリックの「万人祭司」と「会堂建築後神父交代」について補足
0
     一昨日の記事では、「キリスト教のリアル」中の晴佐久神父の発言から、カトリックの「万人祭司」と「会堂建築後神父交代」について記しました。FBの方では、有益この上ないコメントを数々いただきましたので、補足として紹介し、私なりにコメントを。

     カトリックの万人祭司については、先輩牧師より的確な資料を教えていただきました。それは、第二バチカン公会議での『教会憲章』の第4章の「信徒について」で触れられているそうです。その冒頭に「神の民について言われたすべてのことは、信徒、修道者、聖職者に平等に向けられている・・・」(南山大学監修『第2バチカン公会議公文書全集』)とあるとのこと。第二バチカン公会議の公文書は日本カトリック司教協議会公認の公式訳も安価に出ているとして以下のものを教えていただきました。

    「第二バチカン公会議公文書改訂公式訳」(アマゾンのサイト)


    会堂建築後牧師交代」の可能性については、様々な声が。


     新会堂建築して牧師の世襲という日本の暗黙のルールと比較して賞賛の声がありました。神社やお寺同様、建造物と共に牧師も世襲されていくというのは、日本人のメンタリティーにとっては、安心かつ快適なのでしょう。また、そうなれば、教会の世代交代も順調なのでしょう。

     でも、そのメンタリティーが聖書的かどうかは疑問ですし、同族企業や世襲制の権力者を持つ国家が持つのと同様のリスクを背負うことになるのでは?個人的には教職者子弟が教職者になった場合は、別の教会に就任するのが好ましいと思っています。実際にいくつかの教団では、そのようなルールを実行しているようえす。牧師が信徒にとって信仰アイデンティティーとなることが不健全なのですから、二代続くと個人から一族がそうなってしまいかねませんから。教会が牧師一族と同一視されることは、信徒が教会をキリストの体として認識しないことにつながりかねません。同一教会を三代の世襲で牧会するのは禁じ手だと考えていて、相談を受けた場合は「三代続けば、北朝鮮(笑)」と答えています。

     もう一つは「借金をして会堂を建てた場合」のことです。一昨日の記事はこの現実を忘れて書いてしまったので、不十分でした。たぶん、カトリックは借金不要の会堂建築資金かその出所があるのでしょう。プロテスタント教会の場合は、借金をする場合がほとんどですから、会堂を建てた時の牧師がすぐに去ってしまい、後任牧師が苦労するというのは、ある意味、無責任でしょう。ある程度の負債返済の目途がつくか、返済完了まで留まるべきとの判断も、常識的かと思います。

     ただ、これも逆利用されていまい「返済の目途がつくまで」「返済完了」までという名目で、本来なら引退すべき牧師が働きを続け、教会が牧師とともに老いてしまい、新たな会堂は建ったものの、そこに集うはずの次世代の姿が見えないことも。

     そう考えると、カトリックとプロテスタントの違いは、歴史的に積み上げてきた知恵の有無ではなく、歴史的に積み上げてきた資産・資金の違いにあるのかもしれません。知恵であれ、資金であれ、日本においては、多くが創立100年にも満たない福音派にはないカトリックの歴史的積み上げを思い知らされます。

     ただ、歴史ある他教派の積み上げに学ぶだけでなく、その積み上げの欠けをカバーし得る熱心な信仰聖書的であろうとする真摯な姿勢が、福音派の強みだろうと考えたりもしています。
    | ヤンキー牧師 | キリスト教界(論説シリーズ) | 17:21 | - | - | - |
          1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    30      
    << April 2017 >>
    + SELECTED ENTRIES
    + RECENT COMMENTS
    + RECENT TRACKBACK
    + CATEGORIES
    + ARCHIVES
    + MOBILE
    qrcode
    + LINKS
    + PROFILE