2016.01.13 Wednesday
親ラブ族の台頭〜君は「親ラブ族」を知っているか?
1月6日の午後に、ラジオで朝日新聞に掲載された「親ラブ族」のことを聞き、ショック。知ってはおりましたが、「ここまでか!」の危機感をいだいて、さっそく朝日新聞を購入。該当記事は「18歳をあるく」というシリーズ記事の4回目で、1,2面に掲載されています。1面のメインタイトルは「親子密着 気にならない」、2面のメインタイトルは「恋人はいらない 親ラブ」。さらに2面の小見出しは二つあって「親子でお風呂 抵抗感ない」、「SNSで束縛面倒」となっております。
さて、「親ラブ族」と言われても、ご存知ない方は、まずは、こちらをお読みください。的確な起源と定義、そして評価が示されています。親である方や教育者はもちろんのこと、教会教職や次世代育成にかかわるクリスチャンは必須知識でありましょう。
wikipedia「親ラブ族」
「親ラブ族」の名付け親は「さんまのホンマでっかTV」で御馴染みの牛窪恵さんで、本来は女性に用いられたようですが、男女共通の現代的現象のようです。尾木ママこと尾木直樹先生は、私の予想通り、親への心理的依存による性的自立の遅れを問題視しておられます。
その尾木先生の著書「親子共依存」(ポプラ社)はこちら。第一章は「親ラブ族 急増中!」となっています。そして、この著書紹介のサイトには「親子共依存」かどうかを簡単にチェックできる7項目があります。心配な方はぜひ、チェックを。
尾木直樹著「親子共依存」(ポプラ社)
朝日新聞の記事はそれを裏付ける様々の統計を紹介しています。代表的なものをお知らせしておきましょう。
2012年にベネッセが大学生の保護者6000人を対象に実施した調査によれば「子どもと仲がいいので、一緒にいても苦にならない」が74.5%にのぼったそうです。
大学生対象の別の調査では「保護者のアドバイスや意見に従うことが多い」は08年の40.1%から12年には45.9%に上昇。
どうも、子どもにとっての親が、反抗によって自我を形成し、乗り越えることによって自立に向かっていくライバルではなくなっているようです。共依依存対象化しているのでしょう。このことは、自我形成の歪みと自立不足を心配させます。
結婚情報サービス楽天オーネットの新成人を対象とした意識調査によれば、「交際相手が欲しい」と回答したのが、男性63.8%、女性64.2%で、2000年の男女とも約9割から、大幅な減少。実際に交際相手がいるのも、1996年には、男女とも約半数であったのが、2011年以降は4人に一人に激減とのこと。
当たり前の理屈ですが、親からの心理的分離の不足、特に異性の親との密着は、恋愛行動や結婚意欲に大きな影響を及ぼします。聖書にも「父母と離れ、妻と結び合い」(創世記2:24)とあるように、親からの心理的分離が進行する中で、人は異性を求め、分離がほぼ完了となり、社会参加し、結婚するのです。昨今の草食化や結婚婚遅延傾向の一因はこうした親子関係にあると見て間違いなさそうです。
これは、直接的には、若者の恋愛・性行動が短期間に著しく変化したことを示しているのですが、本当に変化したのは、親子関係、いいえ、親の子育ての価値観、親の子どもに対する意識や接し方のほうでしょう。
はてさて、「親ラブ族」の実態がお分かりいただけたでしょうか?あと何回かにわたりこの件を聖書を基準に様々な角度で考えてみたいと思います。
さて、「親ラブ族」と言われても、ご存知ない方は、まずは、こちらをお読みください。的確な起源と定義、そして評価が示されています。親である方や教育者はもちろんのこと、教会教職や次世代育成にかかわるクリスチャンは必須知識でありましょう。
wikipedia「親ラブ族」
「親ラブ族」の名付け親は「さんまのホンマでっかTV」で御馴染みの牛窪恵さんで、本来は女性に用いられたようですが、男女共通の現代的現象のようです。尾木ママこと尾木直樹先生は、私の予想通り、親への心理的依存による性的自立の遅れを問題視しておられます。
その尾木先生の著書「親子共依存」(ポプラ社)はこちら。第一章は「親ラブ族 急増中!」となっています。そして、この著書紹介のサイトには「親子共依存」かどうかを簡単にチェックできる7項目があります。心配な方はぜひ、チェックを。
尾木直樹著「親子共依存」(ポプラ社)
朝日新聞の記事はそれを裏付ける様々の統計を紹介しています。代表的なものをお知らせしておきましょう。
2012年にベネッセが大学生の保護者6000人を対象に実施した調査によれば「子どもと仲がいいので、一緒にいても苦にならない」が74.5%にのぼったそうです。
大学生対象の別の調査では「保護者のアドバイスや意見に従うことが多い」は08年の40.1%から12年には45.9%に上昇。
どうも、子どもにとっての親が、反抗によって自我を形成し、乗り越えることによって自立に向かっていくライバルではなくなっているようです。共依依存対象化しているのでしょう。このことは、自我形成の歪みと自立不足を心配させます。
結婚情報サービス楽天オーネットの新成人を対象とした意識調査によれば、「交際相手が欲しい」と回答したのが、男性63.8%、女性64.2%で、2000年の男女とも約9割から、大幅な減少。実際に交際相手がいるのも、1996年には、男女とも約半数であったのが、2011年以降は4人に一人に激減とのこと。
当たり前の理屈ですが、親からの心理的分離の不足、特に異性の親との密着は、恋愛行動や結婚意欲に大きな影響を及ぼします。聖書にも「父母と離れ、妻と結び合い」(創世記2:24)とあるように、親からの心理的分離が進行する中で、人は異性を求め、分離がほぼ完了となり、社会参加し、結婚するのです。昨今の草食化や結婚婚遅延傾向の一因はこうした親子関係にあると見て間違いなさそうです。
これは、直接的には、若者の恋愛・性行動が短期間に著しく変化したことを示しているのですが、本当に変化したのは、親子関係、いいえ、親の子育ての価値観、親の子どもに対する意識や接し方のほうでしょう。
はてさて、「親ラブ族」の実態がお分かりいただけたでしょうか?あと何回かにわたりこの件を聖書を基準に様々な角度で考えてみたいと思います。