命と性の日記〜日々是命、日々是性

水谷潔が書き綴るいのちと性を中心テーマとした論説・コントなどなど。
 目指すはキリスト教界の渋谷陽一+デイブ・スペクター。サブカルチャーの視点から社会事象等を論じます。
<< 男と女、心と体(1)〜夫が求め妻が応えるだけ性 | main | このブログ記事には、福音派クリスチャンとして、自らの歩みを再検討させられました。 >>
男と女、心と体(2)〜田中律子さんのケース
0
     昨日の記事との類似事例として、紹介したいのが、最近離婚したことを発表でした田中律子さん。「元気、健全、善良」のイメージを売りにする女性タレントは多くいますが、20年近く前のこと、西田ひかるがその文化系代表で、田中律子が体育会系代表というのが個人的な位置づけでした。私自身、そんなタレントイメージを20年間温存してきたので、田中律子さんの離婚報道は少しショックでした。田中律子さんをご存知ない方は、こちらをどうぞ。

    wikipedia「田中律子

    田中律子のオフィシャルブログ


     その離婚に至る経緯や葛藤、そして決断をさせたものについては、こちらの「スポニチ」の記事をどうぞ。

    田中律子 仮面夫婦13年の裏に若乃花夫妻…長女が離婚後押し

     
     私はあるテレビ番組で田中さんが離婚の経緯を話すのを見ました。スポニチの記事には、出産を機に関係激変し、その後スキンシップもお心の通い合いもなくなったようにと書かれていますが、テレビ番組での証言によれば、夫は彼女に「女として見れなくなった」と発言したそうです。まさに夫の意識の変化がそのまま二人の関係の変化につながったようです。

     その後は記事にあるように、タレントイメージを保つため、また、娘のためにも仮面夫婦を続けざるを得なかったわけです。母の理解者となった娘の後押しで13年間の仮面夫婦生活にピリオドを打てたわけです。あくまで田中さんの発言が事実だとすればの話ですが、カメラマンである夫の激変ぶりは極めて極端な例だと思います。妻の出産をきっかけに、セックスレスになっただけでなく、一切のスキンシップも拒否して、夫婦としての心の通い合いまで捨て去ったわけですから。

     これは、よくある「妻の出産をきっかけにした夫婦の危機」ではなく、「妻の出産を機にした結婚破壊行為」であります。これは夫に妻に対する「精神的虐待」とも「いじめ」とも解釈できます。昨日の記事で紹介した第一コリント7章3節を基準にするなら、「妻の出産を機にした結婚義務放棄」とも言えるでしょう。これは法律的にも夫側の責任放棄とされ、正当な離婚理由とされます。


     そもそも田中さん側からの一目ぼれでの結婚であったということですが、もしかすると、相手男性のこうした本質をみないままで、結婚の決断をしてしまったのかもしれません。とはいえ、強い恋愛感情をいだいた女性に、男性のこうした未熟さや結婚不適応性、不誠実さをどこまで見抜くことまで要求するのは、酷なのかもしれません。


     妻の出産を機に、夫の妻への意識が大きく変化することは珍しくありません。「妻が母になること」は「夫婦が男女関係から家族関係になること」「結婚生活が恋愛の延長から家庭形成に移行すること」「妻が性欲の対象から思いやりの対象になること」を意味します。そこで問われるのが、男性のシフトチェンジです。

     正しいな結婚観、健全な家族イメージ妻への誠実な愛を持っている男性は、葛藤や小さな失敗はあるでしょうが、このシフトチェンジに成功します。ところが、「恋愛の延長としての結婚」という結婚観しか持ちえない男性は、妻が母となったら、結婚は終わりとなりかねません。健全な家庭イメージを持ちえない男性は、「妻を女性として愛すること」と、「共に家庭を築き上げるパートナーとして歩むこと」の両立がイメージできないのかもしれません。

     ここに見られる「女(性的対象)として見れなくなった→心身の交わり拒否」というのは、昨日言及した「お子ちゃまセックス」に共通する男性の性の幼児性性的未熟さを感じます。ここに見られる「母→自分以外の相手にも愛を向ける女性=相手のすべてを独占できない関係→性的対象外」という発想は、生まれたばかりの妹や弟に母親の愛情を奪われて怒る幼児との類似性もあるのかもしれません。


     西洋には「女性は一人目の子どもを出産した後が最も美しい」という言葉あるそうです。外面的な美貌も衰えておらず、なおかつ女性が誇りと自信と充実感を得ることで内面の美しさがにじみ出てきて、女性が総合的に最も美しくなるのは、まさにこの時期でしょう。そんな妻を美しいと思えて、性的対象としても愛していくのが、成熟した夫だろうと思うのです。男性にとっては、性生活が、性欲解消や性的自己実現から、夫婦の絆、人生のパートナーシップを確認し強く結んでいくものになることが、性的成熟でありましょう。

     女性が「寂しさの解消だけ」を動機として結婚するなら、結婚生活ではさらに深い孤独を経験することでしょう。男性が「性欲だけ」を動機にして結婚するなら、何かの転機によって、結婚初期にして妻が性的対象でなくなり、乏しい性生活を送ることでしょう。父母を離れた精神的自立を得た男女が共に生きる中に、心と体を一つにする性があるのです。

     田中律子さんの悲しい事例を、読者の皆様が、それぞれの立場で活かしていただければ、幸いです。
    | ヤンキー牧師 | 夫婦相互の課題と成長 | 13:30 | - | - | - |
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031   
    << October 2018 >>
    + SELECTED ENTRIES
    + RECENT COMMENTS
    + RECENT TRACKBACK
    + CATEGORIES
    + ARCHIVES
    + MOBILE
    qrcode
    + LINKS
    + PROFILE