命と性の日記〜日々是命、日々是性

水谷潔が書き綴るいのちと性を中心テーマとした論説・コントなどなど。
 目指すはキリスト教界の渋谷陽一+デイブ・スペクター。サブカルチャーの視点から社会事象等を論じます。
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性犯罪被害のカミングアウトが意味するもの(2)
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     レディー・ガガだけでなく、マドンナやシンディー・ローパーなど、日本に馴染みの深い大物女性アーチストが、いずれも下積み時代にレイプ被害を受けていることが、報じられ、アメリカ同様にショックを受けている日本のファンも少なくないことでしょう。


     日本にもレイプ被害をカミングアウトしている女性たちは何名かいます。今日はその中から、三名について記します。三人の共通点は、大変不幸なことに、初体験がレイプ被害によるものだったことです。そして、その人生が、どうも、健全で幸福とは言えないことです。


     一人目は石原真理さん(旧芸名は石原真理子)です。彼女は清純派美人女優としてデビュー。やがて、不思議で時に非社会的な言動が知られるようになり「ぷっつん女優」と呼ばれることに。多分、40歳を過ぎた頃だったと思います。結婚の破たん後、ヌードグラビアを発表し、さらにその後に出版されたいわゆる暴露本が話題となります。自叙伝の中で、自分が性的関係を持った多くの有名男性タレントらを、その多くを実名をあげて記しました。

     その石原真理さんは、話題となった暴露本の後で、週刊誌のインタビューに応えて、初体験時のことを話すのです。17歳の時、演技指導を口実に、有名俳優からレイプされたのです。その有名俳優は名指しで報道されました。もちろん、事実かどうかはわかりませんが、その俳優は他にも同様の非道が指摘されており、世間は事実だろうと受け止めています。

    wikipedia「石原真理」
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E7%9C%9F%E7%90%86



     二人目は、日本を代表する女性スノボー選手であった今井メロさんです。

    wikipedia「今井メロ」
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%8A%E4%BA%95%E3%83%A1%E3%83%AD

     自伝によれば、17歳の時に、男性三人組からレイプを受けます。当時の家庭は、父子家庭状態で、練習に厳しく暴力を振るう父に打ち明けられず、苦しんだとのこと。そして、何年も会っていなかった母を尋ねます。その後は、様々な苦悩と葛藤を経験し、逸脱行為を続けます。

     その後は、ひきこもりを経験し、風俗嬢として働いたこともあり、中絶を体験し、二度にわたって結婚は破たんしました。近年はヌードグラビアの発表し話題になりますが、薬物疑惑や金銭トラブルまで報じられ、いわゆる「お騒がせタレント」となっているようです。



     三人目は、鳥居みゆきさんです。狂気をはらむシュールな芸風は、どうも芸のためのキャラではなく、当人の不健全な人格を一定反映しているのでは?と心配されてきたお笑タレントです。

     wikipedia「鳥居みゆき」
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B3%A5%E5%B1%85%E3%81%BF%E3%82%86%E3%81%8D

     wikipediaによれば、どうも幼少期から、奇異な言動が目立ったようです。初体験については、あるテレビ番組で「初体験は中学生の時、コンビニ裏で知らない男性にレイプされた」と語っています。「事実でなくネタでは?」とも思われたのですが、後に出版された自伝には、それが事実であることを示唆する内容があり、信憑性は高いようです。

     タレントとして成功後も、情緒不安は強いと報じられています。近年は、一般男性(元芸能人)と結婚されました。結婚生活を通じて、健全で安定した精神状態へと回復し、芸風はどうであれ、一人間として幸せに過ごしてほしいと願うばかりです。


     三人に共通していることは、中高生という人格が未成熟な時期に、レイプという最悪の形で性的初体験を持ったことです。このことが、通常のレイプ被害より、はるかに深く癒しがたい傷を、被害者女性たちに与えたことは、誰もが予想することでしょう。

     昨日、記したように、レイプ被害を受けた女性の中には、様々な心理的、性的、社会的障害を持つことがあります。特に自尊感情を失い、自分を傷つけるような性的行為を繰り返すことは、よく知られています。石原真理さんの極端な男性遍歴や今井メロさんの破滅的な性のあり方などは、レイプ被害の影響ではないかと危惧をします。

     特に、今井メロさんの場合は、レイプ被害の前から、愛情実感できない家庭環境のため、健全な恋愛が困難な傾向があったのでしょうが、それに加えて、レイプ被害とそれを受け止めてもらえなかったことが、著しい破滅傾向や自罰傾向となって現れたのでは?と心配します。そして、三人ともが、健全とは言い難い歩みをしており、幸せな人間関係を築くことが困難であることは、決して偶然ではないだろうと推測するのです。


     では、三人がそれぞれのタイミングで、中高生時代のレイプ体験(兼初体験)を公にした理由や動機は何でしょう。もしかしたら、人によっては、加害者への復讐心や注目を集めたいとの功名心も混入していたのかもしれません。しかし、私は、その中心的な理由は、ガガと同様、自らの癒しのためであったのだろうと考えています。

     しかし、もう一つの可能性を危惧しています。それはレイプ被害を不特定多数に公言することで、さらに自分を汚し、自分に罰を与え、世間から蔑まれることを願い、自ら自尊感情を低下させているのでは?という可能性です。つまり、カミングアウトが癒しに向かう一プロセスではなく、より傷を深めていくプロセスになっているという可能性です。自分で自分の傷をえぐるような行為かと思うとやりきれない思いがします。三人の中でも、ヌードグラビア(自己表現か?自罰行為か?)を発表している石原真理さんや今井メロさんには、そうした不幸な可能性もあるのでは?と心を痛めています。

     また、性的傷を持つ女性が、多くの男性と安易に次々と性関係を持つのは、男性たちへの復讐行為であるとの見解もあります。つまり、できるだけ多くの男性と性関係を持ち、その度ごとに自分の体と性を求める男性を軽蔑し、憎むのです。心の根底にあるのは、性的傷から生じた男性全体への憎悪や軽蔑や不信なのでしょう。

     今日、紹介した三人の女性が、回復に向かっているのか?それとも破たんや自罰に向かっているのか?は、マスコミを通じて知る情報だけでは、判断できませんし、判断すべきでもないでしょう。ただ、二つの方向に別れていくことは、間違いなさそうです。
     
     初体験がレイプ被害であったような場合は、できだけ早く信頼できる人にその事実と苦しみを伝えて、受け止められ、支援されることが、極めて重要だと思うのです。それができるかどうかが、その後、当人が、自ら回復に向かう努力ができるか、それとも自らの傷を深める行動に走ってしまうかの分岐点になるように観察しています。


     牧会の中で牧師夫妻がこうした事例を扱うこと、あるいは教会の交わりの中で、信仰の友や後輩から、過去の性犯罪被害の報告を受けることがあると思います。その時がその女性の生涯を分ける分岐点になる場合もあるのです。ですから、どうか、今日の記事を役立てていただければと願うのです。

     また、その不幸な経験が、ある程度過去のものであるなら、被害以来、当人が回復に向かっているか?自罰や破たんに向かっているか?を見極めた上で、愛と祈りをもって、適切な支援ができればとも願っています。
    | ヤンキー牧師 | ポルノ・アダルトサイト・性暴力 | 22:38 | - | - | - |
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