命と性の日記〜日々是命、日々是性

水谷潔が書き綴るいのちと性を中心テーマとした論説・コントなどなど。
 目指すはキリスト教界の渋谷陽一+デイブ・スペクター。サブカルチャーの視点から社会事象等を論じます。
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クリスチャン女子が経験する「い〜じゃないの〜?」「ダメよ〜、ダメ、ダメ」(補足編)
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     シリーズの中心的な内容は終わりにして、いくつか補足をしておきます。それは、「い〜じゃないの〜?」に対して「ダメよ〜、ダメ、ダメ」を貫けず、彼氏の性的要求に応答してしまいやすくなる要因です。

     このことを記す目的は三つです。まずは、クリスチャン女子自身が、神様から委ねられた自分の性と体の尊厳を守るため、次に、読者の皆様が周囲のクリスチャン女子を支え、助けるため、さらには指導的な立場、先輩たちの方が、表面的な行為に囚われ過ぎず、本当の問題を特定し、それを取扱い、克服に向うお手伝いをするためです。では、以下に四つの要因を記しておきます。

    (1)「結婚を想定しない安易な交際

     これは、言い換えれば、「恋愛のための恋愛」、「寂しさを解消するための恋愛」、「彼氏によって自己価値確認をする恋愛」、「自分の愛情欲求を満たすための恋愛」です。決して、何年か後の結婚を考えないで始めてしまう交際です。

     クリスチャン女性がそのような思いで交際をするなら、未信者男性にとっては、「セックスをしても、結婚を要求してこない都合のいい女」となってしまいます。事後責任がないので、性関係さえ結べば、後は飽きたり面倒臭くなれば、別れればよいのです。ですから、結婚を前提としない交際の場合は、クリスチャン女子が、彼氏の要求に応えた末に、ほとんどが、半年から一年で別れてしまうのです。

     逆に、結婚を想定した真剣交際となると男性側はそうは行きません。責任もって、交際をします。結婚してからも相手の信仰を尊重しなくてはなりませんから、結婚前から、クリスチャン女子の信仰を尊重する傾向は強くなるでしょう。もし、嫌がる彼女に強く要求しすぎて、信頼関係を壊すなら、結婚予定自体が、壊れかねないので、クリスチャン女子の信仰や意向を一定、尊重するようになります。さらには、結婚して共に生きようとしているのなら、本当に彼女が嫌がることを、そうそう強く強制することはできません。「結婚まで待つ」という価値観にも男性は、同意しやすいでしょう。

     個人的に見聞きしたり、相談に乗ってきたケースでも、クリスチャン女子が不本意にも過ちに至ってしまうのは、圧倒的に結婚を前提としない交際の場合が多かったです。その意味で、結婚を前提としないで未信者男性と交際することは、一般的にクリスチャン女性が思っているよりリスクが高いことはお知らせしておきたいです。


    (2)「父性愛の欠損
     思春期以前に父親からの愛を実感してきたか否か、また、父親から深く傷つけられたかどうか?は、女性の恋愛行動にとって、かなり決定的な影響を与えます。クリスチャン女子が、性非行に走ったり、性的罪を繰り返す場合は、このことが原因となっているケースが多いです。

     父親の娘への無関心、母へのDV家庭放棄家庭破壊行為、愛情が感じられぬ極度の厳格さなどによって、父親から愛情実感を得ずにあるいはひどく傷を受けたままで、大人となり、潜在的に父に対する憎しみや怒りを持ったままでいると、父と同じ本質の男性に魅力を感じて、わざわざ不幸な恋愛をしてしまいます。これはよく「家庭内ストックホルム・シンドローム」と呼ばれる仮説で説明されます。

     同じく、父親から愛情を受けられず、「してもらたかったのにしてもらえなかった」状態のままで、大人になると、時に、父親にしてもらえなかったことを取り返すために、父と似た性格の男性に好意を持ち、相手に父親の機能を求めてしまいます。こちらは「思い残し症候群」などと呼ばれる仮説です。当然、相手男性はその機能を果たせないので、不幸な恋愛で終わります。結婚してしまうともっと悲惨です。

     根底に幼児から続く根深い愛情飢餓があるので、性的関係を求められると、相手男性の愛を逃すことを、強く恐れるのです。そうなれば、どうしても、性的誘惑が信仰的判断を勝ってしまいやすくなります。「真面目で忠実なクリスチャンなのにどうして?」というケースの多くは成育歴の中で受けた傷や生じた欠損に原因があるように観察しています。

     そのことは、以前、何回かにわたって記しましたので、未読の方、復習される方は、こちらをどうぞ。

    恋愛・結婚より先に、親子関係の清算かもよ?(1)
    http://blog.kiyoshimizutani.com/?eid=3380

    恋愛・結婚より先に、親子関係の清算かもよ?(2)
    http://blog.kiyoshimizutani.com/?eid=3381

    恋愛・結婚より先に、親子関係の清算かもよ?(3)
    http://blog.kiyoshimizutani.com/?eid=3382

    恋愛・結婚より先に、親子関係の清算かもよ?(4)
    http://blog.kiyoshimizutani.com/?eid=3383

    恋愛・結婚より先に、親子関係の清算かもよ?(5)
    http://blog.kiyoshimizutani.com/?eid=3384

    リベンジ婚、しない、させない、したらフォロー(1)
    http://blog.kiyoshimizutani.com/?eid=3392

    リベンジ婚、しない、させない、したらフォロー(2)
    http://blog.kiyoshimizutani.com/?eid=3400

    リベンジ婚、しない、させない、したらフォロー(3)
    http://blog.kiyoshimizutani.com/?eid=3401


    (3)「重大な性犯罪被害」
     
    不幸にも性犯罪の被害者となった場合、自尊感情を失って、自分を大切にできなくなりがちです。人によっては、性的に自暴自棄となります。あるいは、自分を汚れていると感じ、自傷行為のように自らをもっと汚そうとして性的罪を繰り返すことがあります。

     当人なりに真実に悔い改めるのですが、第三者の支援を受けないと、悔い改めの実を結ぶのは困難で、同様の罪を繰り返し、悔い改めても変わらぬ自分を見せつけられて、当人の信仰自体、神様への信頼自体が衰えてしまいます。そのために、罪に対しての抵抗感を失い、悪循環に落ちてしまうことがあります。


    (4)「一部の精神疾患

     ある種の精神疾患を患っていると、症状として、性的に自制心が弱くなったり、性的欲求が通常になく強くなってしまうことが知られています。行為自体は罪ですから、愛をもって罪を示し、悔い改めに導き、回復を支援するべきでしょう。しかし、その一方で、それが病気の症状であることも理解した上で、愛をもって対処していく必要があると私は考えています。方向性としては、医療とも連携して、そうした症状を有する病を持ちながら、どう性的に聖く歩むかを具体的に支援・指導することかと思います。

     この四つのうちで、(2)〜(4)は、ある意味で例外的なケースと言えるでしょう。起こった性的罪という行為にだけ目をとめてしまってはならないでしょう。悔い改めに導くとともに、背後にある本当の問題を特定する必要があります。性的罪という行為はその本当の問題の現われに過ぎません。行為の背後にある問題を扱わなくては、同様の行為を繰り返す心理的傾向が継続してしまいます。

     逆に言えば、その問題を取り扱わないと、当人としては真実に悔い改めても、同様の行為を繰り返してしまい、自分にも、信仰にも、神様にも失望して悪循環に陥りかねないのです。男性からの性的要求に繰り返し何度も応えてしまい「何度悔い改めても同じ」となっているクリスチャン女子や、「彼女は真実に悔い改めているのにどうして?」と思える支援者・指導者の方々には、上の例外的ケースについて記述がお役に立てば感謝なことです。


     このことは、「牧会相談の実際」という書物にも簡単に記し、推薦図書をあげているのでご参照ください。また、同著についての本ブログの記事を紹介しておきます。何かの助けになればと願います。

    個人的に?待望の「牧会相談の実際」が出版!!

    「牧会相談の実際」を今、読める神学生、若手牧師は幸いである!

     
     長く続きましたこのシリーズもこの補足編をもって終わります。このシリーズがクリスチャン女子が「い〜じゃないの〜?」を事前回避するための、また、回避できない場合に「ダメよ〜、ダメ、ダメ」を貫き通すための一助になればと願って止みません。
    | ヤンキー牧師 | キリスト者としての性を考える | 20:43 | - | - | - |
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