命と性の日記〜日々是命、日々是性

水谷潔が書き綴るいのちと性を中心テーマとした論説・コントなどなど。
 目指すはキリスト教界の渋谷陽一+デイブ・スペクター。サブカルチャーの視点から社会事象等を論じます。
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牧師・役員必読書としての「リーダーシップのダークサイド」(1)
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     この書物については、約半年前から、記事にしたいと思っていましたが、扱っているテーマが深刻なので、慎重にしていました。現代のキリスト教会に必要でありながら出版されてこなかったタイプのものとして、私個人は非常に高く評価をしています。その反面、聖書的にどうか?心理学など専門的視点からどうか?を評価する力が自分にはなかったことも記事化に慎重であった理由のひとつです。

     この約半年の間、同著を賞賛する声を牧師や超教派の働き人から、御聞きしてきました。興味深いことに、その全員が30代の男性リーダーでありました。逆に、40代以降からはこの声を聞かなかったのです。ある団体の働き人は「これまで出会ってきた牧師全員に読んで欲しい」とその必要性を訴えておりました。多分、彼は働きの中で、多くの牧師に向き合うべき闇があるのを見ぬいており、なおかつその闇を自覚できず、それ故に克服に向かわず、課題放置状態となっている牧師も少なくないことを見抜いているのだと思います。

     きっと30代ですと先輩を客観視できる他者感覚もあり、自分にも他者にも批判的になれるのでしょう。リーダー経験の長くなるほど、ある意味での成熟と差し替えにそうした視点や能力を奪われるのかもしれません。私自身も、他者の闇を指摘するような批評的なブログを記していますが、自分の闇を放置し続けたいという誘惑は常にありました。これはリーダーならではの強い誘惑で、今でもそれは残っています。私の場合は、いつくもの幸いな出会いや機会があったので、放置せずに向き合えたし、一定、闇の力を軽減できただけなのだと思っています。

     リーダーの中でも教会の牧師は特に、そうした闇を自覚できなくなり、向き合う必要さえ感じないで、最終的には、逸脱に及びかねない歩みをしやすいと思うのです。特に成功者と評価される牧師は、誰からも叱られない対等に対話をしない、教会の交わりの外に自分を置きやすく、指導的立場ゆえに悔改めの機会がなくなるなどの傾向があり、闇を深めてしまいやすいように観察しています。

     私自身も含めて思うのですが、多くのリーダーたちは、自分の欠点は自覚できていても、「自らの内なる闇」には気づかぬまま、働きを継続し、その闇を深めてしまい、逸脱行為に及ぶ危険性を持っているようです。書評で川崎廣師が指摘しておられるようにここ20年はそうしたリーダー達の逸脱が多く伝えられてきました。日本では、まさに戦後活躍され、外面的にも成功者と思われる教会とミニストリーのリーダーたちの晩年における逸脱行為や不祥事が続発しています。罪やスキャンダルではなくても、リーダーとして実を結んだ人物の晩年の言動に、周囲や次世代が困惑し、教会や働きが重大なダメージを受ける事例は、悲しいほど多くお聞きします。

     教会やミニストリーのリーダーたちの逸脱した言動や不健全な人格に苦しめられている方には、同著が理解の助けになるかもしれません。私は、そのリーダーの成育歴や言動から、があると判断できる場合は、同著を推薦しています。「どうして、こうなるのか?」が理解できるからです。また、牧師や働き人や教会の役員など、リーダー当人には、献身的な歩みによって結んでこられた尊い結実を晩年に、自ら台無しにしないためにも、同著は必読書かな?と判断しています。

     今日はこの書物に言及しているネット上の情報をご紹介します。
    まずは、川崎廣師による書評です。同著の概要を実に的確に紹介し、その意義を示して下さっています。どんな本か知りたい方には最適でしょう。

    「いのちのことば」
    http://www.wlpm.or.jp/cgi-bin/db/kiji_t.cgi?keys34=0003137

     藤掛先生は専門家の立場から、評価をしておられます。
    「おふぃすふじかけ」
    http://fujikake.jugem.jp/?eid=3447

    久保木先生も、読まれた感想や評価を記しておられます。
    「久保木先生のブログ記事」
    http://blogs.yahoo.co.jp/sjy0323jp/64188931.html


     極めつけはこちらです。同著の出版は、松本雅弘先生の意向によるものです。訳者は先生の伴侶でもある松本徳子先生。その松本雅弘先生が、同著出版の意図や経緯、同著の意義を語っておられるインタビューがあります。中澤信幸先生がご自身のブログでそのような企画をされています。ぜひ、お聴きください。

    「BKSトークライブショー 松本雅弘牧師(高座教会)」
    http://nobu.bokushi.jp/2013/08/172003.php

    では、明日以降、何回かこの書物とそれが扱う課題について何回か記してみます。
    | ヤンキー牧師 | 権威・リーダーシップ、牧師と信徒 | 11:50 | - | - | - |
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