命と性の日記〜日々是命、日々是性

水谷潔が書き綴るいのちと性を中心テーマとした論説・コントなどなど。
 目指すはキリスト教界の渋谷陽一+デイブ・スペクター。サブカルチャーの視点から社会事象等を論じます。
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言葉だけの「寄り添う」、「共に生きる」よりリアルな「精いっぱい出会うこと」
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     クリスチャン新聞5月20日号のオピニオン松田牧人師が執筆。タイトルは「寄り沿うことはできなくても」。被災地現場からの真実な声であり、教会が陥りがちな課題を指摘しつつ、それを超える現実的で聖書的なあり方を示しています。私の問題意識と共感する内容なのですが、ありそうでなかった論点であることが素晴らしいと思いました。

     私が持っていた問題意識。それは「寄りそう」「共に生きる」という言葉が世間だけでなく、キリスト教界でも、軽くなっていること。オピニオンはそのことを冒頭で指摘。師自身がその言葉の重みを理解せず安易に口にしていたことを記しています。

     「寄り沿う」「共に生きる」とは何と美しい言葉でしょう。しかし、その言葉の実行は生易しいものではありません。事実として、寄り添い共に生きることのない「思い込み寄り添い」や「なんちゃって共生」が、実質90%以上を締めているのではないかと私は思います。

     それは、残念ながらキリスト教界も同様のようです。オピニオンは、「言いにくいことと」断りながらも、「被災地の教会に寄り添う」と言いながら、被災地教会を利用しているとしか見えない支援活動に傷つくこともあったことを記しています。

     被災者支援のグループを立ち上げ活動している松田牧師自身も他者は「寄り添う働き」と評価してくださっても、自己評価はそうではありません。私自身も「小さないのちに寄り添う」とか「予期せぬ妊娠に悩む女性の寄り添う」などの言葉をいただいたことがありますが、「そんな実質はない」というのが、私の自己評価。教会に支えられ、教会と共にできる限りの支援をさせていただいたのであって、決して、「寄り添ったり、共に生きたり」などしてはきませんでした。

     どうして、私たちは、、こうも、事実と異なる言葉で、主にある働きを、事実以上に美化してしまうのでしょう?そこには自己満足や自己宣伝さえ混入していることもあるのでは?「寄り添う」「共に生きる」が言葉の重みや責任を失い、「思い込み寄り添い」や「なんちゃって共生」に変質しがちな中、松田師は、実態に沿った別の言葉を示します。

     それは「精いっぱい出会う」との表現。

     私が思うに、「寄り添う」、「共に生きる」は、多くの場合、自分の生活を捨てたり、ライフスタイルを大きく変えて継続的な関係のなかでこそ、可能なこと。しかし、「精いっぱい出会う」は、出会いの場と出合った期間のなかで、できること。私自身も、教会の手足となり、小さないのちや苦悩する女性たちと「精いっぱい出会うこと」なら、少しはさせていただけたかな?と自己評価しています。

     オピニオンは、イエス様の実例や被災支援の具体例を提示しながら、そのことの聖書的根拠と現実性を私たちに教えてくれています。

     「寄り添う」「共に生きる」・・・。その言葉の重みも責任も失った「思い込み寄り添い」や「なんちゃって共生」は神様にも隣人にも本当の意味において喜んではいただけないでしょう。

     結論部分では、その「精いっぱいの出会い」について聖書的事例と被災地での具体的実践を提示し、最後に希望を与えます。「キリストが弱者、疎外者に寄り添い、共に生きようとされたのに、教会やクリスチャンがその程度でいいのか?」との自問や反論も起こるでしょう。そんな方こそ、このオピニオンを一読されることをお勧めします。

     最後の二文には、被災者でありながら、被災者を支援する経験から、導き出された正直で、聖書的な結論が記されています。それは聖書的な希望に満ちたもの。

     誇張表現であり、自己満足や自己宣伝の匂いさえただよう多くの「寄り添う」や「共に生きる」より、「精いっぱい出会うこと」!3・11以来、個人的に抱いてきた違和感や胡散臭さに、聖書的解決を与えられたようで、感謝するばかりの「オピニオン」であります。是非、ご一読を。
     
     
    | | キリスト教界(論説読みきり) | 21:29 | comments(0) | trackbacks(0) | - |









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