命と性の日記〜日々是命、日々是性

水谷潔が書き綴るいのちと性を中心テーマとした論説・コントなどなど。
 目指すはキリスト教界の渋谷陽一+デイブ・スペクター。サブカルチャーの視点から社会事象等を論じます。
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ここにも差別?社会生活編(1)
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     久々の人権ネタですが、今回取り上げるのは越境入学

     私はおめでたいことに長い間、越境入学というのは高学力の学校へわが子を入れるために親がすることだと思っていました。しかし、どうも、そればかりではないらしいことに近年気がつきました。

     名古屋やその周辺では、役所に行くと「なくそう、越境入学」などの看板が設置されているのを見かけます。以前は「公立の小中学校なら住んでいる学区の学校へ行くのが当然でしょう。越境させる親はわがまま、それなら引っ越ししろよ」くらいに思っていました。

     数年前のことです。私の友人一家が引っ越しました。引っ越した先は学力が高いことで有名な公立中学の学区。転居は仕事の関係で、越境入学目的ではありません。転入のため役所に行くと、そこにはでかでかと「なくそう、越境入学」の看板。この中学はよく越境先として選ばれる中学。お子さんはその中学に入学したのですが、当然、越境と疑われ、何でも、本当にその住所に住んでいるか調べに来たそうです。そのお話をきいて、私は「もしやして」と思いました。

     そこでさらに別の友人のクリスチャンにお会いした際に、その件について尋ねてみました。実はその方はその中学の隣の学区の中学に勤務したことのある中学校教員。やはり、その学区も近くのある学区からの越境が多いとのこと。私が予想した通りでした。特定のある学区から、近隣の学区への越境入学が多いのです。

     実はその特定の学区には同和地区が含まれているのです。同和地区を含む学区の中学校にわが子を通わせたくないという理由からの越境としか思えません。つまり役所の「なくそう越境入学」は同和問題、部落差別問題上の行政側からの訴えなのでしょう。

     あの橋下弁護士は、同和地区を含む学区の中学に通っていたことを明言しています。彼の親は越境をさせなかったようです。(その割に、この弁護士は人権意識が低いように思うのは私だけでしょうか?)

     越境入学、そんな身近なところにもその背後には差別問題が潜んでいるのです。読者の皆さん、もし、皆さんが引越しをされ、その地域の学区に同和地区が含まれていたとして、皆さんはわが子を、その学区の学校に通わせますか?それとも越境入学させますか?差別問題はそのように当事者にわが身を置いて考えたいものです。
    | | 「ここにも差別?」シリーズ | 21:32 | comments(0) | trackbacks(0) | - |









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