2016.02.18 Thursday
国民的課題?としての「仮面ライダー1号の引退と老後」
何と、45年ぶりに、仮面ライダー1号が映画で帰ってくるそうだ。驚くべきことに、主演は藤岡弘。69歳にして「本郷猛」を演ずるとのこと。これは、アントニオ猪木がリングに上がるより、山本昌が開幕投手を務めるよりスゴイです。東映のこちらのサイトをご覧になれば、映画の概要は分かります。藤岡さんのコメントからは、熱い思い入れが伝わります。
映画『仮面ライダー1号』本郷 猛役は藤岡 弘、!パワーアップした愛車ネオサイクロンもお披露目!
そもそも仮面ライダー1号や藤岡弘さんが、分からない方はこちらをご参照ください。
仮面ライダー - Wikipedia
仮面ライダーシリーズ - Wikipedia
45年前、小学生の私も、仮面ライダーに熱中。「変身」は社会現象にまでなっておりました。小学生男子はスナック菓子のおまけであるライダーカードに熱中。ある朝の全校朝礼の校長先生のお話は、「ライダーカードだけ手に入れて、ライダースナックを捨ててはいけない。ちゃんと食べるように」というご注意。
今回、驚いたのは、ライダー1号についての設定です。何と45年間も世界各国でショッカーと戦ってきたというのです。
「まだ、現役だったんかいー!」
もう、突っ込まざるを得ません。
そこで、心配になったのが、ライダー1号の引退と老後の生活であります。
いくら改造人間でも、土台は生身の人間です。もう肉体は限界のはず。後輩ライダーたちも立派に成長し、戦っていますから、そろそろ引退してはどうかと思うわけです。天皇陛下の激務に心を痛め、引退制度を考えるべきとの声が上がっていますが、日本国民は、仮面ライダー1号の引退も考えなくてはなりません。世界の平和のために戦ってきたのですから、もう、休ませてあげるべきではないでしょうか?やはり、キリよく、来年までということで、70歳引退としてはどうでしょう?
どこかで引退していただかないと、視聴者も見ていて辛いし、共演者も大変です。晩年のジャイアント馬場の対戦相手が、スローモーションのようなキックやチョップが当たるまで、待っていてリアクションをするように、戦闘員たちは、かなり不自然なアクションを強いられます。また、悪の軍団のショッカーも、年寄をいじめるのには遠慮が生じます。ライダーへの攻撃が手ぬるくなったら、悪の魅力も半減です。「悪役に同情されるようになったら、ヒーローも終わりだろ!」と批判殺到です。そもそも年寄に暴力を振るうアクションシーンなど、子どもの教育によくありません。やはり、もう限界、来年で引退させましょう。
そこで、今回私なりに、仮面ライダー1号の引退と老後の生活を妄想してみました。
まずは、70歳で引退です。本郷猛が70歳となる来年は、プロ野球選手のように、ショッカーと引退試合をして、ヤラセでいいから、見事に勝利。引退セレモニーでは、後輩ライダーや国連から感謝の言葉が贈られます。最後の挨拶では「仮面ライダーは永遠に不滅でーす!」とのパクリ名言を残します。この引退試合とセレモニーを映画化するのです。タイトルは・・・
「仮面ライダー1号、生涯現役?戦わずに死ねるか!」
引退後は、「仮面ライダーシルバー」と名乗って、余生を過ごすのです。年金生活では、ちょっと苦しいと思ったら、稼ぎのいいアルバイトです。もちろん、それはデパートの屋上での「仮面ライダーショー」です。なにせ、本物ですから、大人気となります。本物ですから、小学生男子から「背中にファスナーがある」とか言われずに済みます。
しかし、有名人は老後も大変です。バイクの免許のため「高齢者講習」に通えば、「仮面ライダーシルバー、高齢者講習」とフライデーをされます。高齢者施設への慰問で女性ファンの入所者と親しくなり、ラインで連絡を取り合えば、その情報が洩れて、「ライダー恋の変身」と文春がスクープです。有名人なら高齢者にも容赦ないのが、日本のマスコミ。人間に戻れない苦しみに加えて、安らぎのない余生に苦悩する本郷猛・・・。苦悩する年老いたライダーを描いた映画、そのタイトルが・・・
「仮面ライダーシルバー・男はつらいよ、いつくになっても」
そんな時に出会ったのが、風吹ジュンが演じる緑川博士の娘。45年の時を超えて愛しあう二人の感動のラブストーリーが、映画化されます。タイトルは・・・
「仮面ライダーシルバー・老いらくの恋」
猛の命の危機を案ずる恋人に対して、もう、二度と変身はしないし、ショッカーと戦うこともないと約束して、安らぎの結婚に向かう二人の前に、現れたショッカー。正義感に燃え上った本郷猛は、恋人との約束を破り、禁断の変身をして、ショッカーと戦います。さすがの1号も、年齢には勝てず、怪人と対面する前に、あっけなく戦闘員にボコボコにされます。駆けつけた後輩ライダーに助けられ、なんとか一命をとりとめるという醜態をさらしていまいます。この一部始終が映画化されます。タイトルは・・・
「仮面ライダーシルバー・年寄りの冷や水」
約束を破り、しかも醜態をさらした彼はあっさり別れを告げられます。恋に破れ、ショッカーにも敗れ、生きがいを失った本郷猛でしたが、一大転機が訪れます。国政選挙への出馬要請が来たのです。抜群の知名度と正義の味方のイメージに目をつけた自民党からの出馬要請は、失望のどん底にあった彼にとっては、渡りに船。要請に応じて、出馬。リベラル派のかつてのライダーファンからは、「平和を守るライダーが自民党とは自己矛盾!」「変身でなく、変節!」と非難ごうごう。それでも、余裕で当選し、国会議員に。
しかし、ある日、相次ぐ閣僚の不祥事や先輩議員たちの異性金銭問題に、本郷猛の正義感は忍耐の限界を迎えます。ついに、国会で不祥事の責任を追求されている先輩議員に対してライダーキックをお見舞い。与党からは、先輩議員への暴力に非難ごうごう。野党からは国会内での暴力に、議員辞職を求める声が沸き上がります。
当初は「国政の腐敗を正し、正義をもたらす正当な実力行使」と主張していた本郷も、党の上層部の意向により、数日後には記者会見を開いて、議員辞職を発表。この不祥事のために、一般市民のなっても、文春やフライデーに追いかけられる安らぎのない生活を送ることに。これらの経緯はドキュメント映画化されます。そのタイトルは・・・。
「仮面ライダーシルバー・国政にライダーキックで議員辞職」
恋にも、ショッカーにも、政治家転身にも破れ、自らの死を意識する年齢ともなり、自暴自棄になりかけていた本郷猛に一本の電話が。「あ、オレ、オレ、先輩、ご無沙汰してます。仮面ライダー2号の一文字隼人っすよ。先輩、今度、二人で、ライダー記念館建てませんか?仮面ライダーは永遠っすから。もちろん、先輩が館長ってことで。まずは出資金、振り込んでくれませんかー?」。失意の本郷は、すっかり信じてしまい、大金を送金しますが、後日、これが「オレオレ詐欺」と判明。この経過も映画化されてしまいます。そのタイトルは・・・
「仮面ライダーシルバー・オレオレ詐欺はショッカーより怖い?」
度重なる挫折に、かつての人気も、世間からの信頼も失ってしまいます。「所詮、おれは改造人間、人間には戻れない、安らぎのある人間らしい人生などないのだ」と絶望に打ちひしがれる彼に、最後の転機が到来します。病弱となったこともあり、残された財産を使って高齢者施設へ入所。そこが、キリスト教主義の施設であったので、チャプレンを務める牧師に毎週出会うことに。「改造人間」、「仮面ライダー」としてでなく、一人の人格として接してくれる牧師と入居者の愛に、彼は、生まれて初めての安らぎを覚えます。
それをきっかけに、クリスチャンとなった本郷猛は、所属教会から遣わされ、日本各地で、平和を語る者になってゆきます。ショッカーとの戦い、改造人間としての苦悩を語りながらも、最終的には、平和の大切さを子どもたちや若い世代に訴えていくのです。平和のために戦ってきた仮面ライダー1号は、今や、キリストにあって平和を語る者に「変身」したのです。
彼は今日も、語り続けます。
「平和を作ろう。まず、身近な人との間から。君も誰かの仮面ライダーになろう!」
もはや、映画化もされず、雑誌にもとりあげられることもなくなった本郷猛でしたが、彼の心は、主にある平和と安らぎに満ち、現役時代に勝る平和に貢献する喜びに溢れていました。
映画「仮面ライダー1号」の上映を知り、こんな長編妄想をしてしまいました。
映画『仮面ライダー1号』本郷 猛役は藤岡 弘、!パワーアップした愛車ネオサイクロンもお披露目!
そもそも仮面ライダー1号や藤岡弘さんが、分からない方はこちらをご参照ください。
仮面ライダー - Wikipedia
仮面ライダーシリーズ - Wikipedia
45年前、小学生の私も、仮面ライダーに熱中。「変身」は社会現象にまでなっておりました。小学生男子はスナック菓子のおまけであるライダーカードに熱中。ある朝の全校朝礼の校長先生のお話は、「ライダーカードだけ手に入れて、ライダースナックを捨ててはいけない。ちゃんと食べるように」というご注意。
今回、驚いたのは、ライダー1号についての設定です。何と45年間も世界各国でショッカーと戦ってきたというのです。
「まだ、現役だったんかいー!」
もう、突っ込まざるを得ません。
そこで、心配になったのが、ライダー1号の引退と老後の生活であります。
いくら改造人間でも、土台は生身の人間です。もう肉体は限界のはず。後輩ライダーたちも立派に成長し、戦っていますから、そろそろ引退してはどうかと思うわけです。天皇陛下の激務に心を痛め、引退制度を考えるべきとの声が上がっていますが、日本国民は、仮面ライダー1号の引退も考えなくてはなりません。世界の平和のために戦ってきたのですから、もう、休ませてあげるべきではないでしょうか?やはり、キリよく、来年までということで、70歳引退としてはどうでしょう?
どこかで引退していただかないと、視聴者も見ていて辛いし、共演者も大変です。晩年のジャイアント馬場の対戦相手が、スローモーションのようなキックやチョップが当たるまで、待っていてリアクションをするように、戦闘員たちは、かなり不自然なアクションを強いられます。また、悪の軍団のショッカーも、年寄をいじめるのには遠慮が生じます。ライダーへの攻撃が手ぬるくなったら、悪の魅力も半減です。「悪役に同情されるようになったら、ヒーローも終わりだろ!」と批判殺到です。そもそも年寄に暴力を振るうアクションシーンなど、子どもの教育によくありません。やはり、もう限界、来年で引退させましょう。
そこで、今回私なりに、仮面ライダー1号の引退と老後の生活を妄想してみました。
まずは、70歳で引退です。本郷猛が70歳となる来年は、プロ野球選手のように、ショッカーと引退試合をして、ヤラセでいいから、見事に勝利。引退セレモニーでは、後輩ライダーや国連から感謝の言葉が贈られます。最後の挨拶では「仮面ライダーは永遠に不滅でーす!」とのパクリ名言を残します。この引退試合とセレモニーを映画化するのです。タイトルは・・・
「仮面ライダー1号、生涯現役?戦わずに死ねるか!」
引退後は、「仮面ライダーシルバー」と名乗って、余生を過ごすのです。年金生活では、ちょっと苦しいと思ったら、稼ぎのいいアルバイトです。もちろん、それはデパートの屋上での「仮面ライダーショー」です。なにせ、本物ですから、大人気となります。本物ですから、小学生男子から「背中にファスナーがある」とか言われずに済みます。
しかし、有名人は老後も大変です。バイクの免許のため「高齢者講習」に通えば、「仮面ライダーシルバー、高齢者講習」とフライデーをされます。高齢者施設への慰問で女性ファンの入所者と親しくなり、ラインで連絡を取り合えば、その情報が洩れて、「ライダー恋の変身」と文春がスクープです。有名人なら高齢者にも容赦ないのが、日本のマスコミ。人間に戻れない苦しみに加えて、安らぎのない余生に苦悩する本郷猛・・・。苦悩する年老いたライダーを描いた映画、そのタイトルが・・・
「仮面ライダーシルバー・男はつらいよ、いつくになっても」
そんな時に出会ったのが、風吹ジュンが演じる緑川博士の娘。45年の時を超えて愛しあう二人の感動のラブストーリーが、映画化されます。タイトルは・・・
「仮面ライダーシルバー・老いらくの恋」
猛の命の危機を案ずる恋人に対して、もう、二度と変身はしないし、ショッカーと戦うこともないと約束して、安らぎの結婚に向かう二人の前に、現れたショッカー。正義感に燃え上った本郷猛は、恋人との約束を破り、禁断の変身をして、ショッカーと戦います。さすがの1号も、年齢には勝てず、怪人と対面する前に、あっけなく戦闘員にボコボコにされます。駆けつけた後輩ライダーに助けられ、なんとか一命をとりとめるという醜態をさらしていまいます。この一部始終が映画化されます。タイトルは・・・
「仮面ライダーシルバー・年寄りの冷や水」
約束を破り、しかも醜態をさらした彼はあっさり別れを告げられます。恋に破れ、ショッカーにも敗れ、生きがいを失った本郷猛でしたが、一大転機が訪れます。国政選挙への出馬要請が来たのです。抜群の知名度と正義の味方のイメージに目をつけた自民党からの出馬要請は、失望のどん底にあった彼にとっては、渡りに船。要請に応じて、出馬。リベラル派のかつてのライダーファンからは、「平和を守るライダーが自民党とは自己矛盾!」「変身でなく、変節!」と非難ごうごう。それでも、余裕で当選し、国会議員に。
しかし、ある日、相次ぐ閣僚の不祥事や先輩議員たちの異性金銭問題に、本郷猛の正義感は忍耐の限界を迎えます。ついに、国会で不祥事の責任を追求されている先輩議員に対してライダーキックをお見舞い。与党からは、先輩議員への暴力に非難ごうごう。野党からは国会内での暴力に、議員辞職を求める声が沸き上がります。
当初は「国政の腐敗を正し、正義をもたらす正当な実力行使」と主張していた本郷も、党の上層部の意向により、数日後には記者会見を開いて、議員辞職を発表。この不祥事のために、一般市民のなっても、文春やフライデーに追いかけられる安らぎのない生活を送ることに。これらの経緯はドキュメント映画化されます。そのタイトルは・・・。
「仮面ライダーシルバー・国政にライダーキックで議員辞職」
恋にも、ショッカーにも、政治家転身にも破れ、自らの死を意識する年齢ともなり、自暴自棄になりかけていた本郷猛に一本の電話が。「あ、オレ、オレ、先輩、ご無沙汰してます。仮面ライダー2号の一文字隼人っすよ。先輩、今度、二人で、ライダー記念館建てませんか?仮面ライダーは永遠っすから。もちろん、先輩が館長ってことで。まずは出資金、振り込んでくれませんかー?」。失意の本郷は、すっかり信じてしまい、大金を送金しますが、後日、これが「オレオレ詐欺」と判明。この経過も映画化されてしまいます。そのタイトルは・・・
「仮面ライダーシルバー・オレオレ詐欺はショッカーより怖い?」
度重なる挫折に、かつての人気も、世間からの信頼も失ってしまいます。「所詮、おれは改造人間、人間には戻れない、安らぎのある人間らしい人生などないのだ」と絶望に打ちひしがれる彼に、最後の転機が到来します。病弱となったこともあり、残された財産を使って高齢者施設へ入所。そこが、キリスト教主義の施設であったので、チャプレンを務める牧師に毎週出会うことに。「改造人間」、「仮面ライダー」としてでなく、一人の人格として接してくれる牧師と入居者の愛に、彼は、生まれて初めての安らぎを覚えます。
それをきっかけに、クリスチャンとなった本郷猛は、所属教会から遣わされ、日本各地で、平和を語る者になってゆきます。ショッカーとの戦い、改造人間としての苦悩を語りながらも、最終的には、平和の大切さを子どもたちや若い世代に訴えていくのです。平和のために戦ってきた仮面ライダー1号は、今や、キリストにあって平和を語る者に「変身」したのです。
彼は今日も、語り続けます。
「平和を作ろう。まず、身近な人との間から。君も誰かの仮面ライダーになろう!」
もはや、映画化もされず、雑誌にもとりあげられることもなくなった本郷猛でしたが、彼の心は、主にある平和と安らぎに満ち、現役時代に勝る平和に貢献する喜びに溢れていました。
映画「仮面ライダー1号」の上映を知り、こんな長編妄想をしてしまいました。